藤田の
「ブログを束ねて、その記事に即した広告を配信する」
というアイデアだけで始まったBlogClick事業。
しかし、渡辺にとってゼロからの立ち上げは得意な領域だった。
決められたことだけをするのは、幼少の頃から苦手で嫌っていた。
むしろ自由に考え新しいものを生み出すことが好きだった。
渡辺は頭を整理するために、まずスケッチブックにBlogClick事業の絵を描いてみた。
新しい事業を考えるときは必ず絵を描くようにしているのだ。
一枚の紙で描けないような事業は、うまく行かないと思っている。
成功する事業はシンプルでなくてはいけない。
新規事業は想定外のことばかりだ。だからこそ、コアとなる事業イメージはシンプルでブレないことが大切と考えている。
BlogClick事業には3つの構成要素がある
右はブログ運営企業、真ん中はシステム、左は広告主。
BlogClickでは、広告を掲載してくれるウェブ媒体を募集。
同時に、BlogClickの枠を購入して広告を出稿する企業を募る。
続いて、集まった掲載可能なウェブ媒体の中から、広告主と効果の良さそうなものを組み合わせて配信。
クリック数に応じて広告主から受け取った代金を、BlogClickと広告を掲載したウェブ媒体とで分け合う。
これが、BlogClickの仕組みである。
広告商品(ブログ内の広告枠)が無ければ広告主は集まらない。
参加するブログ運営企業は、その広告枠が売れる見込みが必要だ。
システム開発にはかなりの時間がかかるだろう。
「システムの設計をしながら、まずはブログ運営企業に会うのが先だな。」
渡辺は思った。
ブログ運営企業は、広告代理店としてのサイバーエージェントの販売力には魅力を感じるはずだ。
ニーズをきっちり把握できれば、参加したい企業はいるだろう。